当院では、Jリーグのチームドクターとして活動してきた経験を活かし、スポーツ障害に対する診察と治療に積極的に取り組んでおります。
スポーツにケガはつきものですが、一般の整形外科では必ずしも専門的な診療が受けられるとは限りません。整形外科医としてプロ選手の身体のマネジメントに関わってきた経験やノウハウを、部活動に熱中する中高生、大学生やスポーツ愛好家の方々に還元していきます。
整形外科医がスポーツに関わることの重要性
スポーツにはケガがつきものと書きましたが、スポーツには競争もつきものです。レギュラー争い、標準記録の突破など、目の前にある戦いに一生懸命になるが故に、ケガや痛みをごまかして競技を続けてはいませんか?
その気持ちは私たちもよく分かります。けれど、医療従事者としては、痛さを我慢して無理を続け、結局全体のパフォーマンスを落としてしまった、競技を続けられなくなったというアスリートを数多くみてきたのも事実です。
選手には選手の想いがあります。同様に、指導者にも思いや考えがあることでしょう。私たちは、それを受け止めながら「落とし所」を探していきます。
何がしたいのか、どこに目標を置くのかという点を聞き取り共有することも大切です。
とりあえず目の前の試合に出なければならない、という場合、お身体の状態を診てそれが可能であれば対応する場合もあるでしょう。しかし、中学生の選手が、将来的に高校でも競技を続けゆくゆくはプロ選手になりたいという夢を持っているなら、長い目で見てその選手にどうやって関わっていくかという視点も大切になってきます。
育成年代では6年の小学校時代から、中学高校は各3年と、短いサイクルで指導者が替わるためそのたびに一から競争して信頼を得ていくのは親御さんが想像なさる以上に大変なことです。また、指導者もその子が過去にどんなケガをしていたかなど、詳細な情報を得る機会は少ないでしょう。
この点、私たちは、全年代を通して関わることができるため、そのアスリートの選手としての成長の過程を俯瞰してアプローチしていくことができます。
そう言った点からも、スポーツ障害に通じた整形外科医が幼少期から選手の身体や発達に関わることは重要であると私たちは考えています。
早めの受診が大切です
動いている時に痛むということは、それだけ症状が悪化しているサインでもあります。運動を終えたあとに痛みが残ったり、違和感があるような場合、早めに通院なさると良いでしょう。
違和感があったとして、それで常に外傷性の所見が得られたり、病名が分かる訳ではありません。ただ、そうであったとしても、運動の特性や日常生活の様子などから、その違和感がどうなっていくのかを予想することはできますし「こういう風になったらもう一度診ましょう」とポイントを案内したり、違和感の原因が身体の使い方に問題があって「こういうトレーニングをすれば解消が期待できるかもしれない」と言ったアドバイスをすることができます。大きなケガやトラブルを予防する、という意味においても早めの受診が役立ちます。
経験を活かしたリハビリ
スポーツでお怪我をなされた際、安静が必要で運動ができないことが少なくありません。その場合、当院では「アスレチックリハビリテーション」を実践しております。アスレチックリハビリテーションとは、患部は安静にして十分にケアしつつ、それ以外の運動機能を強化するために行うリハビリのことで、筋力の強化や柔軟性を高めるなどのメニューを行います。
スポーツ整形は、怪我や患部の治療をすることだけが役割ではないと当クリニックでは考えております。しっかりと治療することに加え、リハビリ中に身体能力をより高めるための努力をサポートしながら、より良い状態で復帰できるよう、もっと言えば、お怪我をなされた前よりも良い状態でスポーツなさることができるように、という想いで診察・治療にあたっております。
スポーツを楽しむ方々のために
院長の佐々木は、プロ選手のサポートに携わることで、スポーツへの情熱、目標達成への想像を超える努力を目の当たりにし、整形外科医としてスポーツに関わっていきたいと言う想いを強くしました。
甲東園駅は、関西学院や仁川学院の通学駅として部活動に熱中する多くの中高生、大学生が通る場所でもあります。まだ若い世代のアスリートに高度で専門的な診療を提供することで、将来が明るく輝いてくれるなら、そんなに嬉しいことはありません。
また、近時は60歳代以上の方々がランニングや水泳を楽しんでいらっしゃる光景も当たり前のように目にしています。老若男女問わず、幅広い年代の方々の「かかりつけ医」として関わることで、地域にも貢献していきたいと考えています。